体の中で、最も大きな臓器である肝臓は、エネルギーの貯蔵や
有害物質の解毒など、とても大きな役割を担っています。
その大切さは、「肝心(肝腎)かなめ」という言葉が
示すとおりです。
肝臓の働きをしって、健康で長生きできる体を目指しましょう。
肝臓のはたらきについて
肝臓には、大きく5つのはたらきがあります。
①胆汁の生成
胆汁は、肝細胞で生成され、十二指腸へ排出されます。
脂肪の消化・吸収に加え、脂溶性ビタミン、鉄分、カルシウムの吸収を助けます。
②栄養の貯蔵と加工
エネルギーの貯蔵や、タンパク質を合成するはたらきがあります。
③解毒作用
体内の老廃物や体外から取り込まれた様々な有害物質を分解し
無毒化して、胆汁や尿と共に排泄します。
④血液凝固作用物質の産生
出血した時などに、血液を固め、出血を止めてくれる成分を作ります。
⑤造血の調節と、血液量の調節
血液を貯蔵し、必要に応じて、放出する役割を持っています。
また赤血球を作る上で、大切な鉄の貯蔵や、抗貧血因子の
ビタミンB12の貯蔵も行っています。
肝臓は、5つの重要なはたらきを担っている臓器なので
肝臓が働かなくなると、生命の維持に関わります。
そのため、肝臓は、大きな予備能力を残しており
普段は最大能力の30~40%程度しか使っておらず
肝機能に障害があった時には、この予備能力で、その働きを補います。
したがって、肝臓の弱りは、気付き難く、自覚症状を
感じた時には、肝臓の弱りがかなり進行していることがほとんどです。
肝臓は、予備能力が高く、正常肝の場合、7分の6を
切除しても、肝機能は、正常に働きます。
ゆえに、肝障害による症状が出た際には、病状が進行していることが多いです。
症状が出ないように肝臓を労ってあげてください。
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